「花言葉」





 咲いたころ

 さびしさが匂うのを
 埋め合わせるように
 よりそい漂った
 ただ酔った

 与えられたイメージを
 馬鹿げていると否定した

 正しさを叫びながら
 明滅する土砂降りに
 頬を打たれて泣いた

 重力は相変わらず
 ここで喚いている

 けれど
 あの時のぼくらには
 知る術がなかったんだ

 救うための言葉なんて
 なかったんだよ





 20100713