「かつてのコスモピアより」





 星屑を見に行ったら
 もう砕けているからだで
 厭きもせず笑っていた

 厭いていたのはぼくの方だった

 閉ざしていた目を呪ったけれど
 今更どうにもならなかった



 光年という単位を知っていても
 隔たりを縮める方法が分からない

 だから笑うんだ
 また同じ表情で
 最期なんて知らないって
 また同じ声音で云って



 まぶしさはいつだってまぶしい

 あれらの星屑が
 いつか大気圏を越えたとしても
 それは変わらないんだろう

 疲れ果ててしまった網膜では
 変わらないものを認められなくて
 焼き切れないよう涙が流れた

 哀しくなんてなかった
 泣きたくなんてなかった
 同じに笑っていたかったよ







 20100719