「分かたれた眠り」





 名前も知らない星の色
 聞きとれない叫びとともに
 またたいてまたたいて

 とうとう定まらなかった明滅の
 光年をおもって泣いた



 はるか遠く届かない場所で
 きらめいて消えたまぶしさへ

 せめてもの黙祷を、と
 ありったけの色を集めて
 真白い夢をみる

 笑っていたとしても
 泣いていたとしても

 明日あなたは見えなくなる






 20100804