「そしてまた」





 同心円上にいたんだね

 タイムラグはあったけれど
 ぼくらは同じ音を聴いた
 濡れた耳鳴りのような
 かすかで煩わしい音

 こだまか
 きみの泣き声か
 今はわからなくても
 ぼくは正体に遇うだろうね

 そしてまた
 つながりを確かめる
 確かなものにしてゆく
 もう背を追わずに済むように





 20110819