「閉じる夏空」





 背の高いあなたには
 とうとう届きませんでした

 色濃かった影がとけ
 靴紐とともに滲むので
 わたしは移り変わるため
 歩く方法を暫し、忘れます

 稲穂もいずれ暮れるのでしょう





 20110819